少子化の正体

「80・2.0の壁」とは?

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

第2次ベビーブームの背景は高度経済成長(2/2)

多幸感の絶頂だった大阪万国博覧会「EXPO’70」 経済高度成長を促したのも、戦後復興経済と同じく、官民一体型の統制経済でした。まずは金融です。戦後の傾斜生産方式に名を借りるならば、傾斜金融方式ともいえる財政投融資です。 まず郵便預金で家計の…

第2次ベビーブームの背景は高度経済成長(1/2)

1960年(昭和35年)代から増加に転じた出生数 ここで戦後の年間総出生数と、一人の女性が一生の間に産む子どもの数を表す合計特殊出生率(以降は単に「出生率」と表記)の戦後推移を見てみましょう。 内閣府HPから引用 グラフが1947年からスタートしているの…

第1次ベビーブームの背景は戦後復興経済

無傷で残った戦時経済体制 戦後2回のベビーブームの要因を、まず第一次ブームから「鳥の目」で眺めてみましょう。(当時のマクロ経済に関することがらは、「戦後経済史(7)」から引用します。) グラウンド・ゼロからの復興愛は生きていた? 戦後、GHQによ…

戦後2回のベビーブームでわかる出生数増加の要因

迷路に入った少子化議論 政府として深刻な問題としてとらえているのか、または生活苦を訴える世論への迎合か、はたまた異次元の増税への布石なのか、少子化問題が急に遡上しています。 それに対して、専門家や文化人がそれぞれの思い付きの考えを、ネット上…

初婚年齢と生涯未婚率の上昇

なぜ結婚しないのか? 出生数の低下の原因として挙げられるのが、「平均初婚年齢」と「生涯未婚率」の上昇です。わかりやすく50才以下の人口階層を配偶者の有無によって、3つのグループに分けます。 生涯未婚者層の拡大 この中で出産子育てを担っているの…

日本に見切りをつけた?若者たち

ウクライナ化する日本の人口動態 皮肉か本心からか「世界で最も成功している社会主義国」と言われることがある日本も、人口動態からみますと、ついに存亡の岐路に立っているようです。ただ国家体制が崩壊しても日本列島が沈没するわけではありません。新しい…