少子化の正体

「80・2.0の壁」とは?

バブル景気で少子化が止まらなかったのはなぜか?

1.57ショック - あれから毎年が「ひのえうま」 戦後2回のベビーブームの背景が、戦後復興景気や高度経済成長など経済の拡大なら、バブル景気(1986-91)で、それまでの少子化の流れが、一時的にせよ反転したのか。当然、そうした疑問が出てきます。バブル景気…

第2次ベビーブームの背景は高度経済成長(2/2)

多幸感の絶頂だった大阪万国博覧会「EXPO’70」 経済高度成長を促したのも、戦後復興経済と同じく、官民一体型の統制経済でした。まずは金融です。戦後の傾斜生産方式に名を借りるならば、傾斜金融方式ともいえる財政投融資です。 まず郵便預金で家計の…

第2次ベビーブームの背景は高度経済成長(1/2)

1960年(昭和35年)代から増加に転じた出生数 ここで戦後の年間総出生数と、一人の女性が一生の間に産む子どもの数を表す合計特殊出生率(以降は単に「出生率」と表記)の戦後推移を見てみましょう。 内閣府HPから引用 グラフが1947年からスタートしているの…

第1次ベビーブームの背景は戦後復興経済

無傷で残った戦時経済体制 戦後2回のベビーブームの要因を、まず第一次ブームから「鳥の目」で眺めてみましょう。(当時のマクロ経済に関することがらは、「戦後経済史(7)」から引用します。) グラウンド・ゼロからの復興愛は生きていた? 戦後、GHQによ…

戦後2回のベビーブームでわかる出生数増加の要因

迷路に入った少子化議論 政府として深刻な問題としてとらえているのか、または生活苦を訴える世論への迎合か、はたまた異次元の増税への布石なのか、少子化問題が急に遡上しています。 それに対して、専門家や文化人がそれぞれの思い付きの考えを、ネット上…

またゾロ少子化議論 - はじめに

経済学者が人口動態の予測をしても、当たったためしがない。1930年代には、人口の減少が経済に与える影響について論じた本が、それこそ山のように出版された。ところが10年後、第2次世界大戦が終わるとベビーブームが起きた。将来の潜在成長力がどう…